中国漢方薬寿堂
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このコーナーを担当したはじめのうちは、中国医学についての考え方や日本の漢方との考え方の違いなどについて、解説を書いていました。
以前ラジオで、「日本の漢方薬は日本独特のもの」というお話をされていた先生がいらっしゃいましたが、“漢”という字が示しますように、日本の漢方薬は中国から伝来したもので、『傷寒論(しょうかんろん)』、『金匱要略(きんきようりゃく)』、『万病回春(まんびょうかいしゅん)』といったかなり昔の処方が使われています。もちろん私が使っている薬もありますが、時代の変化と共に病気の様子も変化しているので、漢方薬の元である中国医学も常に変化しているのが現状です。 中国では解放後、中国医学の理論と西洋医学の病理を考え合わせた新しい治療方法がたくさん開発されています。私が勧めている周期療法もそのうちのひとつですが、まだまだ完成されたものではないので、私自身も常によりよい方法を思考し続けているところです。 今回は、改めて私がすすめている周期療法についてお話ししたいと思います。 20数年来、中国医学についてご指導いただき、1988年9月に二度目の来日をされた、元北京同仁医院中医科主任、主任医師叢法滋(そうほうじ)先生より、中国医学と西洋医学をドッキングした、中西医合作による不妊症の周期療法についてご教授いただいて以来、私はこの周期療法を研究、実践してまいりました。 実は、先生が来日された翌月の10月に、私どもに待望の長女が誕生いたしましたが、この長女の誕生以前に、妻は最初の妊娠で子宮外妊娠をしました。このとき、病気の発見が遅れ、緊急の腹腔鏡手術で卵管を1本摘出し窮地を脱することができましたが、手当ての遅れですっかり体調を崩し、約2年間体の回復に努めることになってしまいました。 排卵誘発剤のクロミドを服用しないと排卵ができないので、毎周期クロミドを周期5日目から1日1回2錠ずつ服用しました。確実に排卵することはできましたが、一度崩れた体調はなかなか戻らないので、私は妻を出身地の中国淅江省杭州市(こうしゅうし)で16代約400年続く、婦人科を専門とする親戚の老中医何少山(かしょうざん)先生の元へ行かせ、先生の御指導のもと漢方薬を服用することにいたしました。 毎月先生に現状報告と体温表を送り、その返事を待って服用する薬を変更、毎日欠かさず薬の服用を続けて1年半経った12月初旬、先生から“もう子どもはできるようになっている!”という手紙をいただきました。先生との交信は1年半の手紙のみで、まったく診察を受けていません。妊娠の兆候もなく、子宮外妊娠後の2年間まったく結果が出ていないので、私と妻はその手紙の内容を信じることができなかったのですが、何先生の手紙の通り、翌年の1月に妊娠がわかり、10月に長女が誕生しました。 その後はクロミドも漢方薬も服用することなく、年子で12月に長男が、3年後の9月に次男が生まれました。3人とも自然分娩、丈夫な子どもを授かって本当にうれしいです。 私自身の経験がありましたので、叢先生のお話を聞いた瞬間から、この周期療法をしっかり勉強しようと決意しました。 今は、地元の横浜ばかりか、全国、全世界からご来店、ご相談を受けており、今年は五大陸制覇の年でした。“あとこどもができていないのは、北極と南極だね”と家族が笑っています。
by yakujudo
| 2006-11-10 00:01
| タン先生の周期療法
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